まくら

読んだ本や好きな文章の感想

みんなにもっと気軽に純文学について早口語りしてほしい

特別お題「わたしがブログを書く理由

 

私は近現代の純文学が好きだが、SNSを見ていると純文学読んでる人って私が思ってるより少ないんだなぁ……って思う。大学生のころ、近代文学の授業受けたあとに友達と大感動の爆萌語りしてたけど、あれは非常に限定された世界だったんや……と社会人になってから気づいた。

純文学って難しくて高尚で「国語の勉強」みたいな「学問」だというイメージがある人が多いのかもしれないが、そしてその結果として読む人が少なくなっているのかもしれないが、私はもっと低俗な「萌え〜〜〜〜〜;;;;;;」という気持ちでおおむね読んでいるので、みんなにももっと純文学を読んでもらい、そして萌え語りする人が増えたらいいなと思った。そういう理由でこのブログを始めた。私はツイッター(X)壁打ちのプロだけど、ときどきは語り相手がほしくなるので。

 

ここでの「萌え」っていうのは「興奮」や「感動」の言い換えですが。

漱石の『こころ』の記述で大興奮してるし、「夢十夜」の第三夜にずっと感嘆してるし、坂口安吾の文体の簡潔な美しさにぶっ倒れてるし、芥川龍之介の文体の硬質な美しさに震えてるし、小川洋子の静謐な残酷さにずっと頭抱えてる。安部公房は気が狂う。

別に「純」じゃなくても全然ええわ。あさのあつこ『NO.6』に狂わされたみなさん、はやみねかおるの怪盗クイーンとジョーカーによって性癖が形成されたみなさん、中学時代に黙々と机で乙一を読み隠の者の心理描写に深く共感していたみなさん、小野不由美十二国記読んで呆然と天井を見上げているみなさんのツイートがもっと見たい。

作品についてのコメントが読みたくなったときは文芸評論を読むというのも大きな手段だけど、そういうのって作品や作者の背景について言及しているものが多くてメタ的すぎる感じがある。もちろんそうした調査に基づいた解説や考察もそれはそれで面白いんだけど、私は作品の背景などは基本的に何も調べずただそこに書かれているテキストのみを読んでいるので、そして内容や社会的意義などより表面的なテキストの美しさの方に大感動しがちなので、そういう読み方をしている感想をもっと読みたい気持ちがある。

 

それにしても、小説っておもしろすぎん? 趣味に優劣をつけるつもりでは全くないが、持ち歩きも簡単だし、充電する必要もないし、なんか趣味としてウケがいい(と感じる)し、勉強にもなる(知識や語彙が増えるし、単純に「国語の勉強」になる)し、図書館に行けばなんと無料で読める!!! 大量のおもしろ本が無料で読めて、しかも借りられるのすごすぎる。

本が苦手な人は全然無理して読む必要ないと思うけど、「読んでみたら意外と面白かった!」って人が増えたらいいな…と思ってる。