まくら

読んだ本や好きな文章の感想

進撃の巨人のアニメを最終話まで完走しマジ泣きしたのちに一話から見直している

進撃の巨人のアニメを……今日、最終話まで観終わって………

あの………………

すごかった………………………………

 

以下感想ですが、めちゃくちゃに重大なネタバレがあるので未読・未視聴の人は要注意

 

 

 

 

 

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まずラストの話なんですけど、「あっっ!!!ミカサが殺すんだ!??」って素直にびっくりしちゃった。

ゴールデンカムイ読んだときは「これだけ人を殺してるんだから杉本は絶対に最終回で死ぬ❗❗」って思ってたのに、なぜか杉本より人を殺しているエレンはなんとなく死なないんじゃないかと思ってた。たとえ肉体は滅んでも、エレンの意識はミカサやアルミンなどユミルの民の中に残って…みたいな…

 

でも、美しいラストだった。

ミカサからエレンへのキスシーンもよかったな。私は満を持してのキスシーンが苦手で、さらに言えばそれまでいろんな人間たちの争いや葛藤や人間模様を描いてきたのに、最終的に一対の男女の kiss & love で物語を締めくくられると「私はそれが見たくて今まで読んできたんじゃないんですけど!??!?!?」ってキレてしまうことがあるんですが、ミカサからエレンへのキスは妥当性があるというか、「ミカサはこれまでこんなに頑張ってきたんだから、それくらいするよね;;;;;;」っていう納得感があった。進撃はミカサとエレンを主軸にした物語でもあると思うし。

 

昔どっかの記事で「進撃の巨人ジェンダー観が小学生レベルに未分化だから見ていて心地よい」というのを読んだことあったが、エレンのミカサに対する態度はまさにそれで、最後までガキだった。アルミンとの対話シーンでエレンがミカサをかなり大事に思っていることはわかったが、やっぱり「恋愛感情」よりも「親愛」「独占欲」という種類に留まるのだなと感じて安心した。

 

進撃の巨人はねっとりした生々しい色恋が一切発生しないのがかなりよかった。私はこれぐらいの関係性が一番好きかも。サシャとニコロとかめちゃくちゃ好きだ。

ミカサとエレンも、サシャとニコロも、「相手が恋愛対象の性だから」じゃなくて、ちゃんと「然るべき理由」があって好きになってるんだな〜っていうのが感じられて信頼できた。「人間と人間の絆の話」なんだよな。ヒストリアとユミルも、エルヴィンとリヴァイも。

 

色恋だけの話じゃなくて、進撃は全体的に生々しさがなかったからストレスなく見続けられた。これだけ残酷な方法でたくさんの人が死ぬけど、なんか爽やかなんだよな。精神的ショックは受けるけど「気持ち悪い……!」とはならない。だから続きが見たくなる。

 

 

マジ泣きしたシーン、まずはハンジの死。

ハンジがいなくなった世界でどうやって生きていけばいいんだ❓❓❓❓って思った。

場を和ませていたサシャもいなくなって、リーダーシップもユーモアもある我らが団長までいなくなったらもうどうしたらいいんだよ。となった。

そして死んだ仲間との再開、なんだが、サシャの後ろ姿が映ったときにまたマジ泣きした。

 

サシャが生きてるときは別にそこまで入れ込んではいなかったというか、まあ1キャラクターとして愛してはいたが、死んだときも「サシャ……🥲」ぐらいだったんだけど、ニコロとのエピソードを経てからサシャの姿を見るたびにダメージ受けるようになった。カヤがガビの後ろ姿にサシャを見たときも泣いてしまった。

サシャみたいな人間が人間を救ってくれるんだよって思った。失ってからそれに気づいた……

 

未来を救えるのは未来に夢を見ている人間なんだって……

注射をエルヴィンに打つかアルミンに打つかとなったとき、エレンが言った「アルミンは夢を見ている」っていうセリフにも大感動した。声優さんの演技も凄まじかった。

何年か前に進撃は地下室に入る手前ぐらいまで内容読んだことはあって、そのときは「いや、エルヴィンに打てよ…」って思った記憶があるんだけど、今見直したらリヴァイ兵長がアルミンを選んだ理由が納得できた。アルミンの目は、夢に輝いている。

 

 

そして、エンディングでのリヴァイ兵長

車椅子に乗っているリヴァイ兵長を見て、最初はショックを受けた。戦っている強い兵長が好きだったから。

でも、「ああ、リヴァイ兵長はもうこれで戦わなくていいんだ」って思ったら、めちゃくちゃに泣けてきた。

リヴァイが戦場で直面してきたもの、決断してきたもの、あまりにも残酷すぎた。なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだよって、部下がいっせいに無垢の巨人に変えられた回を見たあとは気が重くなった。でももう、エルヴィンが地獄から抜け出せたように、リヴァイももうあの地獄に戻らなくていいんだと思うと………よかったなって………………………

兵長には穏やかな人生を送ってほしい。

 

 

 

作中で好きなセリフは、ミカサの「私が尊重できる命には限りがある。そしてその相手は六年前から決まっている」。

「尊重できる命には限りがある」、こうもはっきりと口にされることって(特に少年漫画では)あんまりないと思う。

でも進撃はエレンの母親が巨人に食われたときからずっと「尊重する命の選択」がなされ続けてて、誰を尊重するにもそこにはそれぞれの正義があるからこそ、こんなに困難で普遍的な物語になったんだろうなって思った。

 

いまアニメを一話から見返しているが、すでにアニがおり、ライナーとベルトルトがおり、「伏線〜😭」となっている。漫画もマガポケで並行して読んでいる。私の情緒をめちゃくちゃにし続けてほしい。